注射は、多くの人が一度は経験したことがあるだろう。注射を打つ理由はさまざまあるが、それに伴って注射の種類も数多く存在している。たとえば、皮下注射や筋肉注射、皮内注射、静脈注射など種類がいくつかに分類されているのが特徴だ。2002年より、看護師が行える注射の範囲が皮内注射と皮下注射、筋肉注射、静脈注射と定められた。
注射薬の種類によって薬の吸収速度は異なり、早い順から静脈注射、筋肉注射、皮下注射、皮肉注射となる。即効性が必要な際は静脈注射、じっくりと効果を求めるなら皮下注射や皮肉注射といったイメージだ。効果が高く即効性もあることから、注射が難しい傾向にあるのが静脈注射となる。命に関わるような緊急時は、主に静脈注射が用いられるのだ。
一方、皮肉注射は皮膚の外側にある表皮と真皮との間に穿刺し、注射薬を注入する。アトピーや喘息を持つ患者の検査などでも活用されている方法だ。
また、筋肉注射は皮膚から最も深い、筋肉部分に注射薬を注入する。静脈注射と同様に筋肉注射も効果を早く出せるうえ、比較的刺激の強い薬剤でも注入が可能だ。そのため、予防接種などで多く用いられている方法となる。
注射での薬剤投与は、口から取り入れる経口与薬よりも確実に効果を表しやすい。消化液などの作用を受ける心配もないため、吸収や代謝の面で大変優れた投薬方法と言えるだろう。経口投薬での接種が難しい患者にとっても、友好的な治療法として活躍している。
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